世界は狂っているから面白い

海外ニュースの紹介ブログ。映画好き。

未来を想像する。攻殻機動隊の世界になる日も近い。

「人間が想像できることは、人間が必ず実現できる」*1というSFの父、ジュール・ベルヌの有名な言葉がある。
SF作品は社会に未来のビジョンを提供する。

近日、攻殻機動隊のハリウッドリメイクが公開される。

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出典:映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』公式サイト

攻殻機動隊士郎正宗による漫画原作を元にしたSFシリーズだ。
神山健治によるTVアニメ、押井守による映画が有名で非常に人気が高い。
本作品はサイバーパンク的な世界観を背景としており、義体電脳化がそれぞれ設定の大きなキーワードとなっている。
義体は人体の機能の一部を機械的に拡張していくことで、それにより肉体的な能力の限界を超えた動きができるようになる。
電脳化は脳神経機能を電子的・機械的に補完することで、それにより脳が直接コンピューターへの接続できるようになる。

そんな攻殻機動隊で描かれたような未来が現実のものとなる日も近いかもしれない。

”麻痺を持つ男性が彼の脳を使って腕を動かせるようになる。”
(記事タイトル和訳)

 8年前に事故で頚椎を損傷し、完全に四肢の麻痺した男性が最新の研究によって、腕が動かせるようになった。今では自分の腕でマッシュポテトを食べ、コーヒーを飲むことができるようになったという。
この技術では、脳の信号をコンピュータに送って情報変換し、筋肉を電気的に刺激することで動かしている。
要は、脊髄の働きをそのままコンピュータで補ってやる、というメカニズムである。
男性の脳と筋肉には電極が埋め込まれ、コンピュータインターフェースを介して繋がっている。
実は、一人ひとり脳の構造と電気信号のメカニズムはわずかに異なっている。
そのため、男性が身体の様々な箇所を動かそうとするとき、実際に脳のどの部分が働くのかをfMRIを用いて、正確に記録しマッピングしたという。
それによりコンピュータに個人的な脳信号データを記憶させ、正確に電気刺激に変換できるようになったという。
今後はより電極を小型化し、外からは見えなくし、ワイヤレスに接続する研究を行っていくという。

このように技術が進歩し、脳や神経の情報伝達をコンピュータで補えるようになってきた。いままで、脊髄の損傷による麻痺を治療する術はなかったが、パラダイムシフトが起きつつある。

また、近年の義手義足技術の進歩は著しく、目を見張るものがある。
パラリンピックに使われるような義手義足は見た目も格好良く、正直未来っぽいというかサイボーグ感がある。
義手義足は日本も世界でトップクラスの技術を持っている。
こちらは格好良い筋電義手を開発しているexiiiという会社が発表した「HACKberry」というモデル。

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出典:HACKberry Open source community

オープンソース化されており、3Dプリンタでパーツを製造できるという。
どこか攻殻機動隊を彷彿とさせるデザインだ。

元々は、失われた身体能力を回復するためだった。
しかし、身体能力を超える機能を身につける事もできるようになってきた。
現に障害者スポーツの世界では健常者選手の記録を追い越す事態も起きているという。
そのうち、健常者もどこかのタイミングで身体を拡張し始めるかもしれない。

テクノロジーの発達に伴って人間も変わっていくのだと思う。常識がひっくり返るような事がこれからも起きていくだろう。
70年代以降SF映画で描かれる未来は総じて暗いものが多いが、案外「かっこいい」とか「面白い」が突破口になるのかも知れない。
明るい未来が想像できなくなったのは、立ちはだかる困難な課題に対処しなきゃいけなくなって、牧歌的な夢を見ることができなくなっただけに過ぎない。
未来が明るいかなんて心配してもしょうがない。
かっこよくて面白い未来を想像したいものだ。

*1:出典があやふやで伝記作家の創作である疑いが濃いという。